大阪高等裁判所 昭和43年(ラ)202号 決定 1968年10月08日
抗告人 舟山房夫(仮名)
事件本人 山上利彦(仮名)
親権に服する子 山上芳夫(仮名) 昭二三・九・一〇生
主文
本件抗告を却下する。
理由
抗告人は、大阪家庭裁判所が同裁判所昭和四三年(家)第四五五号親権喪失宣告審判申立事件につき昭和四三年六月一三日にした却下審判に対し即時抗告をしたが、本件記録によると山上芳夫は昭和四三年九月一〇日成年に達したことが明らかであつて、事件本人の親権は自然消滅したものである。しかも親権喪失の宣告はもとより既往に遡るものではないから本件抗告は、原審判の当否を判断するまでもなくもはやその実益を欠き、却下を免れない。
よつて主文のとおり決定する。
(裁判長裁判官 沢井種雄 裁判官 知識融治 裁判官 田坂友男)